第2回
なんだか悪くない夢をみたような気がした。
チズルが目を覚ますとそこにはマーヤの顔があった。
「マーヤ!!」
「お目覚めですかチズル様」「いつからここに?誰に連れてこられたの?」
「武官の方に。チズル様の姿がなくなって程なくついてくるよう言われました」
時間はまだ半日たたないくらいだろうか。
「マーヤまで閉じ込められるなんて・・・」
「そうですね、私が外から助け出すことはもう出来ませんが、武官の方が動いているのでは難しかったと思います」
その通りだ。
マーヤはとても賢い。クラスメイトとこんな風にスムーズに会話出来たことなんてない。
「私はもう一度チズル様にお会い出来てよかったです。チズル様にもしものことがあるかと思いぞっとしていたのです。前の女王のこともありますし」
「即位してすぐ亡くなったっていう?」
「はい、その時も随分・・・酷い噂が流れました」
「殺されたと」
「―――噂です」
マーヤは淡く微笑んだ。
「チズル様、王とは本来とても長命なのです。本の力で役目に応じた寿命が与えられます」
「私も?」
「はい。そして王を守る力が本から働きます。王は長命で死の危機を回避します。王が即位後すぐに亡くなることは、異常なことなのです」
「だから噂が流れた、じゃあ随分心配かけたんだ」
「はい、慌ててしまいました、それでこれを」
マーヤが手の平にそっと校章をおいてくれた。
「チズル様が服の一部をわざわざ持っていらしたので大切なものかと思ったのですが、あまり大きいものは持てず、これだけでも」
手の平の校章を握りしめた。軽い、なんの価値もない、大嫌いな学校の校章。
決められていたから付けていただけの。
「武官に直接命令を受けることは普段はありえません、不審に感じて」
本音を言えば少しも役に立たない校章を私は胸の合わせに入れた。
「ありがとう」
私言葉を受けてマーヤは微笑んだ。
可愛いらしい。
自分には味方がいる、心配してくれる人がいる、そのことであたたかい気持ちになった。
その時だった。
あの少女の霊があらわれた。突然あらわれて、突然消えた、謎の少女の姿。
「マーヤ見える?」
とマーヤに問うとマーヤは私以上に驚愕し震えた声で言った。
「ネザク様・・・!!」
「王よ、お前を守ります――私のところへ――」
少女の姿は電波の悪いTV画面のように掠れていく
「ここを出て、北の門まで行きなさい――そこに――」
少女はどんどん薄く霞んでいく。
「ちょっと!!」
少女の姿は前に見た時より不明瞭で、すぐにかき消えてしまった。
少女が消えて呆然としたいるとマーヤが言った。
「従いましょう。北の門へ行きましょう、チズル様、あれは―、あの方は神様です!!」
そしてマーヤは胸から小さな紙片を出し見せてくれた。
そこには少女の姿が描かれていた。
つづく
↑先月35万稼げたから今月は50万!!
とか思ってたけどなかなか上手くいかんな・・・
今月まだ12万しか稼げてないし(´・ω・`)